老後資金の形成方法として普及が進んでいる個人型確定拠出年金「iDeCo」
その内容と本当のメリットをご存知ですか?
実は「iDeCoはお得」という認識はあるものの、よく分からないからやってない方が非常に多い印象です。
しかし、iDeCoはポイントカードやクレジットカードでポイントをコツコツ貯めるよりも、セールで安く品物を手に入れるよりも、お得な制度です。
今回は、iDeCoの魅力をご紹介したいと思います(^^)

iDeCoってそんなにお得な制度ピヨ?

iDeCoをナメちゃダメワン!
ゆとりにも分かりやすいように説明するワン
もくじ
資産運用は必須の時代に!その理由は?

昔は「お金は銀行に預けておけば良い」という考えが多かったと思いますが、時代は変わりました。
今はインフレが徐々に進んでいることや銀行の金利がほとんどないことから、預貯金だけで資産形成は厳しいです。
事実、今から数十年前は銀行の金利5%超えは当たり前だったため、銀行に預けておくだけで元本は減らずに資産を増やせる、ノーリスクミドルリターンという素晴らしい時代でした。
しかし、現在の銀行の金利は0.1%でも良い方ですよね。それに加えてインフレ(モノの物価が上がっていく)が進んでおり、日本銀行では毎年2%のインフレ率を目標に掲げています。(参考サイトはこちら)
これが現実となり、インフレが年2%ずつ進むと、今あるお金の価値が毎年2%ずつ下がることになります。
実際にモノの値段は過去20年を比べても上がっていますよね。

インフレ2%が進むと将来どうなるのか、より一般化して見てみましょう。
例えば、1000万円を現金で持っていた場合、10年後には820万円までの価値に低下しているのです。

銀行の金利が0.1%だとすると、インフレによる減少分には到底敵いませんよね。
しかも、インフレは実感しにくいのが恐ろしいところです。
自分が持っているお金は全く変わらないのに、世の中の価値としては知らず知らずのうちに下がっているのですから…

ゆとりが思っていたより、インフレって恐ろしいピヨね
さて、現金を持ち続けているとお金の価値が減ってしまうのはお分かりいただけたと思いますが、
債券や株式、投資信託などの資産運用をした場合はどうでしょうか。
これらの資産運用をする場合、インフレによる減少分を加味しても年間の平均利回りは3%以上になります。過去の平均リターンでは5~7%でした。
もちろん、リーマンショックのような大暴落では一時的にマイナスになります。
しかし、大暴落が永遠に続くことはありません。
数ヶ月、数年かかることもありますが、資本主義社会では長期的に見れば必ず上昇するのです。
下のチャートをご覧ください。

上のチャートは1980年から2020年までの米国市場平均S&P500のものになります。2001年のITバブル崩壊、2008年のリーマンショックなどがありましたが、それでも今は回復し、当時よりも遥かに高い水準にいます。
さらには、弱き相場において、コツコツ株式を安値で買い増した結果、暴落前の高値に戻すだけで利益が出ます。(この手法をドルコスト平均法と呼びます)
令和を生きる私達は、資産運用を利用して私達自身のお金を守りつつ、効率的に資産を増やしていく必要があるのです。
さて前置きが長くなりましたが、このような時代だからこそおすすめしたいのがiDeCoです。
iDeCoは、国民が老後資産をしっかりと構築することを助けるために日本政府が設立した制度です。
通常の資産運用よりも税金面で非常なお得な制度となっています。
では、iDeCoをするメリットは何なのでしょうか。
iDeCoのメリット
①積立金額は全て「所得控除」の対象になり、所得税・住民税が節税できる!

iDeCoは、積立金額を全て「所得控除」にできます。
全額所得控除(=課税所得金額が少なくなる)ということは、税金が安くなります。
例えば、
年収500万円の方が月々1万2000円積み立てた場合、所得税や住民税が年間2万9100円程度節税されます。(現在30歳の方が60歳まで積立した場合、30年で合計87万円節税できます。)
また、年収800万円の方が月々6万8000円積み立てた場合、所得税や住民税が年間27万3200円程度節税されます。(現在40歳の方が60歳まで積立した場合、545万6000円節税できます。)
ご自身の節税額を知りたい方は、楽天証券のシミュレーションをご覧ください。
※月々の積立金額は5000円から。上限は職業によって異なります。詳しくは下をご覧ください。

資産運用は長期保有をしていれば必ず資産が増えるのに、その上節税にもなるなんて、かなりお得ピヨね♪

そうワン!
まさに、一石二鳥だワン!
②運用益が非課税!

通常、株式や投資信託など資産運用をする際には利益に対して20%の税金が取られます。
しかし、iDeCoの場合は、利益が出ても税金は一切かかりません。
iDeCo→10000円(利益を全てもらえる)
通常は利益が1万円でも2000円税金で取られてしまいます。
実際にどれほどの金額がお得になるのか、シミュレーションしました。
30歳の公務員の方が、毎月掛金の最大額1万2000円を30年間続け、年利回り5%で運用した場合で計算しています。

積立元本432万に対して、運用益(=売却時の利益)は546万円になります。
そのうち、20%、つまり109万円が通常税金として取られますが、iDeCoでは非課税となり丸々自分の手元に入ります。
メリット①と合わせると、196万円近くの税金対策になるのです!

え、ほんとピヨ? ゆとり信じられないピヨ

じゃあ、自分でシミュレーションしてみるワン
上の画像はNTTデータエービックのシミュレーションだワン

カタカタカタ…

ピヨ?!
こんなに節税されるピヨ!

どれだけお得か分かったワン?
まだまだiDeCoにはメリットがあるワン!
③受け取る際には「公的年金等控除」「退職所得控除」の対象になる!

実は、積立時には税金がかかりませんが、受け取る際には税金がかかります。
「結局税金がかかるじゃん!」
そう思った方も安心してください。
受け取り時には「公的年金等控除」「退職所得控除」の対象となります。
簡単に言うと、受け取る際に税金はかかりますが、通常よりも安く済むということです。
ちなみに、受け取りは、原則60歳以上で引き出せます。
60歳までは基本的に引き出せません。
また受け取り方法は、以下の3種類です。
① 年金として受け取る
② 一時金として受け取る
③ 年金と一時金を併用する
多くの人にとっては受け取りはまだまだ先のことですが、60歳まで引き出せない、というのは覚えておきたいです。
iDeCoの対象者・おすすめの人は?
iDeCoは、60歳未満で国民年金や厚生年金などの公的年金に加入している人なら基本的に誰でもできます。
- 自営業
- 公務員
- 専業主婦(夫)
- 企業型DC年金がない会社員
- 企業型DC年金に加入している会社員で、iDeCoと両方加入が認められている人
ただし、例外もあります。下をご覧ください。
- 企業型DC年金に加入している会社員で、iDeCoと両方加入することができない人
- 60歳以上の人
- 海外に住んでいる人
- 国民年金を払っていない学生 など
まずはご自身がiDeCo対象者かご確認下さい。
また、対象者の中で特におすすめの人は、専業主婦(夫)以外の人です。
メリット①で積立金額は全て「所得控除」の対象になると書きました。
つまり、ご自身が働いており、所得税等を払っている方はかなりお得な制度となるのです。
ちなみに、専業主婦(夫)の方は、そもそもご自身で税金を払っていないため、所得控除はありません。
売却益が非課税になる点がメリットですが、60歳まで引き出せないというデメリットもあります。
もし、60歳まで使う予定のないお金があるのであれば、iDeCoに回すのが良いかと思います。(投資は余剰資金で行うのが原則です)
毎月の積立可能額は?

毎月の積立可能額は5000円からです。
上限金額は職業によって異なります。
下の表をご覧ください。
職業 | 積立の上限金額 |
自営業 | 6万8000円 |
専業主婦(夫) | 2万3000円 |
会社員(企業年金無) | 2万3000円 |
会社員(企業年金有) | 1万2000円or2万円 |
公務員 | 1万2000円 |
※会社員(企業年金有)の場合、企業型確定拠出年金以外の企業年金等に加入している場合は1万2000円、企業型確定拠出年金のみに加入している場合は2万円です。
ただし、会社がiDeCoと両方運用することを認めていない場合は、そもそもiDeCoを利用することができません。
では、積立金額はいくらが良いのでしょうか。
それは、無理しないで毎月積み立てられる金額が良いでしょう。
積立は1度だけではありません。
数年、十数年と続きます。
無理した金額だと続かないため、無理しないで積み立てられる金額がおすすめです。
手数料は?

iDeCoを運用する時には、手数料がかかります。
しかし、働いている場合は、1年程度でその手数料分を節税された金額で補えるので、特に問題はありません。
また、専業主婦(夫)の方でも、上記で示したように運用益非課税の点を考慮すると、そこまでマイナスではないかと思います。
手数料は2種類あり、加入時の手数料2829円と月々の手数料171円〜があります。
加入時の手数料は、どの金融機関でも同一ですが、月々の手数料は金融機関によって異なります。
月々の手数料が最安な金融機関は、主にSBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券、イオン銀行、大和証券、三井住友銀行などです。
この中でおすすめの証券会社は、SBI証券と楽天証券です。
どちらも選べる商品が30以上あり、優秀な商品を取り扱ってくれています。
ちなみに私は楽天証券を利用しています。
iDeCoでは使えませんが、証券会社の中で唯一クレジットカード払いが可能で、貯まったポイントで投資信託等を購入することもできるのです。
まずは始めてみよう!

iDeCoの良さはお分かりいただけましたでしょうか?
iDeCoの魅力に気がついたら、まずは実際に口座を作って始めてみましょう!
最初は私も難しく感じましたが、しばらくすると慣れます(笑)
せっかく知識が増えてもやらなければ、知らなかったのと同じこと。
将来の資産形成にきっと役立ちますのでまずはやってみましょう!
上記でも書きましたが、楽天証券は証券会社の中で唯一クレジットカード支払いが可能です。
※楽天カードのみ。つみたて NISA・一般口座・特定口座等で可能です。iDeCoでは使えません。
非課税制度でお得なつみたてNISAも始める可能性が少しでもあるなら、楽天カード×楽天証券の口座を作って、実際に運用してみましょう♪

iDeCoのメリットが大きいことが分かったピヨ

iDeCoのメリットが分かったら、後は始めるだけワン!